私は料理研究家として
テーマを追究しながら、レシピを構造的に考え、
からだに負担をかけずに食べ続けられる料理を
大切にしてきました。
そうした思いが、
①レシピの設計思考
②健康と味わいの両立
③食べ疲れず、作り続けられる
という私の料理の考え方の三つの柱に
つながっています。
無理なく、心地よく
日々の食を
ととのえる
・・・食への思考
私は料理研究家として
テーマを追究しながら、レシピを構造的に考え、
からだに負担をかけずに食べ続けられる料理を
大切にしてきました。
そうした思いが、
①レシピの設計思考
②健康と味わいの両立
③食べ疲れず、作り続けられる
という私の料理の考え方の三つの柱に
つながっています。
私は料理を、知識のレイヤーによって成立する構造体として捉えています。レシピは、定めたコンセプトに向けて、料理の各要素のレイヤーを貫くように考えていきます。また、味の基本を定め、そこにコクや旨み、さらに香り・辛味・酸味などを順序立てて組み合わせることで、その料理の味わいを構成します。こうしてその軸を明確にすることで、意図した味わいがブレないように設計しています。
調味料の計量やフライパンのサイズ、火加減、加熱時間などの調理条件を具体的に示すのは、この設計を実際の調理へ正確に移すためです。多層構造の各要素に関わる条件を明確にすることで、概念と実体のずれを最小限に抑え、作り手や環境が変わってもおいしさが再現される。そうした思いの実現に向けて、レシピの制作に取り組んでいます。
私は、減塩料理をはじめとする健康食を、「制限」ではなく「設計」として捉えています。減塩料理は、塩分を減らすだけでなく、旨みや香り、食感や、甘味・酸味などの要素を組み合わせることで、満足感のある味わいを保つことができます。これらの要素を活かしながら味の構造を整え、無理のない減塩を実践できるレシピを提案することを心がけています。こうして味わいを構成する要素のバランスを常に考慮することで、健康とおいしさを両立させる料理を目指しています。
長年、家庭料理を提案してきた経験から、日常の食事として無理なく続き、一緒に食べる人と共有できるおいしさを大切にしてきました。減塩であっても「おいしい」が前提にあること。それが私の健康料理、特に、減塩に対する基本的な考え方です。
私の提案する日常の料理は、食べたときの印象だけでなく、食後感や継続して食べる感覚までを含めて考えています。油脂や塩分、味の濃度や重なり方を調整し、過度な刺激や負担が残らない味わいを目指しています。また、調理の面でも、無理がないことを大切にしています。素材と向き合い、理にかなった下ごしらえをすることで、調理をシンプルに進めることができます。基礎調味料を主体に味わいをつくることで、複雑な工程や過度な味つけに頼らず、すぐに覚えて繰り返し作れる料理になります。
日々の食事は、奇抜な工夫や、特別な材料はなくていい。繰り返し作って食べても飽きない、体にも作る人にも無理がないことが大切です。自然に箸が進み、今日もまた食べたいと思える料理。長年の家庭料理の考案と実践から培われた「食べ疲れしないおいしさ」への追究が、私の料理の基盤にあります。
日々変化する社会なかで、
食を深く考え、思想を持ち続けることは、
AIと共存するこれからの時代においても
人が担う料理の価値を
支えるものだと考えています。
意思や意図をもって
おいしさを組み立て、作る料理は、
環境が変わっても価値を失いません。
人の思いや願いから思考されて生まれるレシピは、
これからも食のさまざまなシーンで
生き続けると信じています。
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